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テイク・ディス・ワルツ

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この主人公の女性を許せるか・許せないかは別として、映画としては良い作品でした。好きかも?

まず、全体的に色彩感がいい。ターコイズブルー(?)が良く映える。お家のインテリアも素敵。カナダに行きたくなる…!

主演のミシェル・ウィリアムズは好きな女優さんっていうわけではないのですが、演技力はバツグンでしたねー。「ブルー・バレンタイン」とはホントに同じ人?ってくらい全然違う。そして、よく脱ぐ女優さんです(笑)たぶん、この人の鋭い目線とか、日常感たっぷりの生々しすぎるヌードが苦手であまり好きではないのかも。因みに、素晴らしいヌードを披露するのはペネロペ・クルスあたりかな(笑)純粋にキレイだなと思えたので。

ストーリーとしては、単純な不倫モノではありません。「夫に黙って、こそこそとつきあって、肉体関係ももって、
ばれないように取り繕って、ひとときの恋が終わっても、あの人との恋は本当の愛だった、とかなんとか、
心の奥に潜ませて、嫌いじゃない夫との人生の残りの時間を過ごす、みたいな感じ」(Yahoo!映画レビューより)ではないんです。ここからネタバレ含みますが、夫とも、不倫の相手とも中途半端という、どっちつかずの関係がずっと続く感じ。あんなにいい旦那さんなのに、あそこで裏切るとかバカじゃないの?酷すぎる!と思いましたけど(未婚の私が言うなって感じ?笑)、主人公の女性の心の揺らぎ、空しさ、痛さ(笑)という観点から見たら、パワーのある演出がラストまで功を奏しているというか。そう、ムカつく女だ!ということ以上に、演出力(?)に引っ張られる映画だったんです。

予告編にもありましたが、遊園地のシーンは素晴らしいです。あの非日常と日常の対比は見事!と言うしかない。主人公があの遊園地の乗り物を一人で乗るラストは秀逸。

そして、不倫相手の男性。ラテン系のネットリとした視線が苦手な私からしてみれば、本人も言うように、ホント「ストーカー」みたいで怖い(笑)主人公の心の揺らぎに合わせてタイミングよく登場するもんだからなおさら。怖い、怖すぎる…!でも、この手の男性にしては珍しく(?)、女性の反応を待つところがあって、すぐにはベッドインにはなりませんでした(笑)あのまま、引っ越して主人公も追っかけなければ、スッキリとした映画になったはずなのですが、そうはならないところがこの映画のいいところ(笑)

先ほど書いたように、旦那さんは、ホントいい人で。あのシャワーシーンは切なすぎる。ああ、これは旦那さんの可愛いイタズラだよね?って私はすぐに気づきましたけど、後で主人公が気づいて涙するところ、何だか居たたまれませんでしたよ…。残念ながら、主人公にとっては刺激にはならなかったようで…(T T)哀しいわ。。

肝心な主人公ですが、心の移ろいをそのまま行動化してしまう人なので、周りからすれば、迷惑千万な方じゃないかと思います。自分に正直と言えば聞こえはいいですが…。本気で旦那さんを愛しているわけでもないし、不倫相手にも空しさを感じていて、ラストは、オープニングと同じお菓子作り。お姉さんの「日常は満たされないのが当たり前。それに抵抗するのは馬鹿げている」というセリフが効いている。恋愛関係なしに、響く言葉でした。旦那さんとのディナーのシーンで、「君のことは分かってる。会話をする必要ある?」って言われてシュンとしていまうところとかもドキリとしましたね。。モロ、男女の擦れ違いじゃないですか。

このまま空しさのループが続くのでは…。どっちつかずって怖いわ~…と思えた映画でした。
by fresh-mango | 2012-09-13 18:50 | 映画を楽しむ(アート系以外) | Trackback | Comments(0)

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