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読んでいない本について堂々と語る方法

読んでいない本について堂々と語る方法

ピエール・バイヤール / 筑摩書房



この本は、読んでいない本をみんなの前で説明しなければならない場面に直面した時、なんとかやり過ごすためのハウツー本ではありません!

自分の創造(≒想像)力、本を通じた他者とのコミュニケーションについて考えさせてくれる本でした。

印象に残った個所を引用。

◆書物において大事なものは書物の外側にある。なぜならその大事なものとは書物について語る瞬間であって、書物はそのための口実ないし方便だからである。(略)ここでは真の関係は、二人の登場人物のあいだの関係ではなく、二人の「読者」のあいだの関係である。そして後者の二人は、書物があいまいな対象のままであり、二人の邪魔をしない分、いっそううまくコミュニケートできる。

読んでいない本について語ることが正真正銘の創作活動である。(略)そこで動員されるさまざまな能力、つまり作品に潜在する諸々の可能性に耳を傾けたり、作品が置かれる新たなコンテクストを分析したり、他人とその反応に注意を払ったり、さらには人の心をとらえる物語を語ったりする能力のすべてに思いを馳せれば十分だろう。

◆より高いレベルでは、創造そのものが、その対象が何であろうと、書物から一定の距離をとることを要求する


本を読むとはどういうことか、考えてみたくなりますね。
by fresh-mango | 2013-02-06 23:03 | 交流を楽しむ | Trackback | Comments(0)

はじめまして!好きなこと・素敵なものをいろいろ載せていきたいと思います☆


by mango