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by fresh-mango
| 2013-06-21 15:33
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公式HPはこちら
↑超おススメの写真集です!Amazonのページから内容の一部をご覧いただけます。
ドアノーさんの写真、素敵すぎる!!氏の優しいまなざしを感じることのできる展覧会でした!
計200点の写真が、「冬の時代~占領からパリ解放まで」「郊外の休日」「パリ~イメージの釣り人」「『ヴォーグ』の時代」「ポートレイト」「子供たち」「変貌するパリ」といったテーマに分けられて展示されていました。
正直、超有名な「パリ市庁舎前のキス」(1950年)よりも、パリの何気ない一場面を写した写真が良かったですね~!
学芸員さんが作品を解説してくれる「ギャラリー・ツアー」にも参加したので、その写真が撮られた経緯や、作品の特徴といったものを客観的に知ることもできました☆作品は、どうしても一点一点を見てしまうのですが、「これでひとまとめ」というのも分かって、勉強になります。
面白いと感じた作品について、感想を述べたいと思います(笑)
1.初期の作品
〇ジャンティイとアルキュイユの境界(1945年)
男女の「出会い」を、二つの道の交わったところで表現していて、二人のそれぞれの日常をも写し撮っているよう。二人の対比が鮮やか。
〇ヴィルヌーヴ・サン・ジョルジュのSNCFの鉄橋(1945年)
煙の中に吸い込まれていく、一人の人物。後姿だから表情は見えない。煙の向こうには何があるのだろう。また、どこに向かっているのか。日常の中にある幻想風景。
2.冬の時代
〇オペラ大通りの自転車タクシー(1942年)
自転車をこぐ人が後姿で下を向いているため、表情の暗さを想像してしまうが、戦時下とは思えないありふれた日常の一場面に感じた。
〇モニクの聖体拝領、モンルージュ(1943年)
学芸員さんの解説によると、この場面で人々は、空襲警報を気にしているらしい。ほとんどの人が、厳かな儀式に集中できておらず、あちらこちらを見ている。人々の不安が覗ける一枚。
〇「すべて偽物」、闇商品を売る店、パリ(1941-42年)
店主と思われるオヤジさんの表情が面白い。なんかピエロみたい…?
〇有刺鉄線の中の恋人たち、チュイルリー公園、パリ(1943年頃)
有刺鉄線の向こう側は入ってはいけない。そこは恋人たちのオアシス。
〇レジスタンスのビラ配り、モンルージュ(1944年頃)
右奥から放たれる強烈な光を受けながら、壁にビラを貼る男性と、向こう側を気にする男性。表情がはっきり見えなくても緊張感が伝わってくる。
〇アンリ・モニエ通りで撒かれるビラ(1944年)
風に舞う何枚ものビラ。その儚い一瞬は、カメラに写されることによって、永遠の一瞬になる(なんつって)。花びらが舞うような美しさに惹きつけられる。
3.郊外の休日
〇小さなテラス、アルキュイユ(1945年)
右手前の小さなカフェの向こうには、新しいアパートの群れ。時代の変化が一枚に収められている。
〇”足漕ぎボートに乗ってみよう”、ガンゲット「シェ・ジェジェーヌ」、ジョワンヴィル・ル・ポン(1945年)
どこかのカフェだと思うが、背景に小さなボートに乗る人の絵があるので、この二組のカップルのキスが、船上でされているような錯覚に陥る。
4.パリ~イメージの釣り人
「イメージの釣り人」とは、まるで、狩りをするかのように街をスナップしていく態度とは180度違うことから、そう呼んでいるらしい。まるで、釣り糸を静かに海に垂らすかのように、ひたすらいい一瞬を待ち続けるドアノーの姿勢を端的に表した呼び名。
〇マダム・ルシエンヌの暖炉(1953年)
作品の手前には、まだ若かりし日の夫婦の写真。こちらに向かって微笑みかける夫婦と、奥にいる現在の夫婦の対比が上手い。これが普遍的な夫婦の姿なのか(笑)部屋のアンティーク家具も、二人の時間の長さを感じさせる。今回の展示会お気に入りのベスト5に確実に入る作品。
〇階段(1952年)
こちらも今回のお気に入りベスト5に入る作品。どんなヌードよりもセクシー!男性の欲望がスッと心の中に侵入してくるようでした(笑)
〇憤慨する女性
〇美術品と警官(いずれも1948年)
女性のヌードを描いた絵画を見つめる人々のシリーズの一部。女性の驚き様と、横目で見ている警官がウケる!
〇芸術橋の上のフォックス・テリア(1953年)
「芸術橋の上の画家、パリ」(1953年)とセットで見ると、面白い作品。ヌードを描く画家に気を取られる男性の向こうにいる女性は果たして…?
5.ポートレイト
〇ルイ・アラゴン(小説家、詩人)とエルザ・トリオレ(小説家)(1963年)
正面に座るエルザさんの、こちらを見据える姿と、エルザさんをサポートするかのように立っているルイさんに威厳を感じます。重厚さがいい。
〇ジャン・タンゲリー(彫刻家)(1959年)
顔が、煙で隠れてまったく見えないポートレイトを始めて見た(笑)!
〇チェスをするレイモン・サヴィニャック(ポスター作家)(1950年)
イラストの男性とチェスをするサヴィニャックさん。イラストの方がインパクト大(笑)
〇雪の中のダイビング(1968年)
この形は雪というより…(笑)
6.DATAR(国土整備庁)の任務によるシリーズ
めずらしく、カラー写真で撮られたパリの街角。すっかり近代化され、昔の面影はどこかに消えてしまったかのよう。エドワード・ホッパーの画から人を消してしまったのような(?)孤独感が漂う。
7.子供たち
人気の高いシリーズ。ひたすら可愛い!「増水した側溝(1934年)」は、本州でのドアノー展のポスターに使われたとか。水の流れに喜ぶ子供が微笑ましい☆
〇いかれた車(1944年)
車輪が外れ、すっかり使えなくなった車であそぶ子供たち。子供たちにとってはきっと、「秘密基地」のような存在。この車を走らせて、どこかドライブでもしているつもりなんだろう。車のてっぺんにいる男の子は、何故か車ではなく、馬車を想定している…?馬車から車へと変わる乗り物の歴史も写しこまれている。こちらも今回のベスト5に入る。てっぺんにいる男の子が、年をとってから、ドアノーのもとに訪れ、「人生で最高の経験」(うろ覚え)と言ったとか。
〇呼び鈴、パリ(1934年)
まさかのピンポンダッシュ!
8.変貌するパリ
直線的な構図が特徴的なシリーズ。たくさんの道路標識をひとつの作品の中に収めることによって、街の交通事情、頭の中の混乱までも(?)伺える「交通標識(1974年)」。近代的なビルの中に、パリの古い建物が埋没しているかのように見える「フランソワ・モルレの壁画、パリ(1971年)」、切り株が育ったら高層ビルになっているかのような「切り株、プラース・デ・フェット(1975年)」など、ユーモアと皮肉に満ちたシリーズ。
…ここまで読んでいただき、ありがとうございました☆
↑超おススメの写真集です!Amazonのページから内容の一部をご覧いただけます。
ドアノーさんの写真、素敵すぎる!!氏の優しいまなざしを感じることのできる展覧会でした!
計200点の写真が、「冬の時代~占領からパリ解放まで」「郊外の休日」「パリ~イメージの釣り人」「『ヴォーグ』の時代」「ポートレイト」「子供たち」「変貌するパリ」といったテーマに分けられて展示されていました。
正直、超有名な「パリ市庁舎前のキス」(1950年)よりも、パリの何気ない一場面を写した写真が良かったですね~!
学芸員さんが作品を解説してくれる「ギャラリー・ツアー」にも参加したので、その写真が撮られた経緯や、作品の特徴といったものを客観的に知ることもできました☆作品は、どうしても一点一点を見てしまうのですが、「これでひとまとめ」というのも分かって、勉強になります。
面白いと感じた作品について、感想を述べたいと思います(笑)
1.初期の作品
〇ジャンティイとアルキュイユの境界(1945年)
男女の「出会い」を、二つの道の交わったところで表現していて、二人のそれぞれの日常をも写し撮っているよう。二人の対比が鮮やか。
〇ヴィルヌーヴ・サン・ジョルジュのSNCFの鉄橋(1945年)
煙の中に吸い込まれていく、一人の人物。後姿だから表情は見えない。煙の向こうには何があるのだろう。また、どこに向かっているのか。日常の中にある幻想風景。
2.冬の時代
〇オペラ大通りの自転車タクシー(1942年)
自転車をこぐ人が後姿で下を向いているため、表情の暗さを想像してしまうが、戦時下とは思えないありふれた日常の一場面に感じた。
〇モニクの聖体拝領、モンルージュ(1943年)
学芸員さんの解説によると、この場面で人々は、空襲警報を気にしているらしい。ほとんどの人が、厳かな儀式に集中できておらず、あちらこちらを見ている。人々の不安が覗ける一枚。
〇「すべて偽物」、闇商品を売る店、パリ(1941-42年)
店主と思われるオヤジさんの表情が面白い。なんかピエロみたい…?
〇有刺鉄線の中の恋人たち、チュイルリー公園、パリ(1943年頃)
有刺鉄線の向こう側は入ってはいけない。そこは恋人たちのオアシス。
〇レジスタンスのビラ配り、モンルージュ(1944年頃)
右奥から放たれる強烈な光を受けながら、壁にビラを貼る男性と、向こう側を気にする男性。表情がはっきり見えなくても緊張感が伝わってくる。
〇アンリ・モニエ通りで撒かれるビラ(1944年)
風に舞う何枚ものビラ。その儚い一瞬は、カメラに写されることによって、永遠の一瞬になる(なんつって)。花びらが舞うような美しさに惹きつけられる。
3.郊外の休日
〇小さなテラス、アルキュイユ(1945年)
右手前の小さなカフェの向こうには、新しいアパートの群れ。時代の変化が一枚に収められている。
〇”足漕ぎボートに乗ってみよう”、ガンゲット「シェ・ジェジェーヌ」、ジョワンヴィル・ル・ポン(1945年)
どこかのカフェだと思うが、背景に小さなボートに乗る人の絵があるので、この二組のカップルのキスが、船上でされているような錯覚に陥る。
4.パリ~イメージの釣り人
「イメージの釣り人」とは、まるで、狩りをするかのように街をスナップしていく態度とは180度違うことから、そう呼んでいるらしい。まるで、釣り糸を静かに海に垂らすかのように、ひたすらいい一瞬を待ち続けるドアノーの姿勢を端的に表した呼び名。
〇マダム・ルシエンヌの暖炉(1953年)
作品の手前には、まだ若かりし日の夫婦の写真。こちらに向かって微笑みかける夫婦と、奥にいる現在の夫婦の対比が上手い。これが普遍的な夫婦の姿なのか(笑)部屋のアンティーク家具も、二人の時間の長さを感じさせる。今回の展示会お気に入りのベスト5に確実に入る作品。
〇階段(1952年)
こちらも今回のお気に入りベスト5に入る作品。どんなヌードよりもセクシー!男性の欲望がスッと心の中に侵入してくるようでした(笑)
〇憤慨する女性
〇美術品と警官(いずれも1948年)
女性のヌードを描いた絵画を見つめる人々のシリーズの一部。女性の驚き様と、横目で見ている警官がウケる!
〇芸術橋の上のフォックス・テリア(1953年)
「芸術橋の上の画家、パリ」(1953年)とセットで見ると、面白い作品。ヌードを描く画家に気を取られる男性の向こうにいる女性は果たして…?
5.ポートレイト
〇ルイ・アラゴン(小説家、詩人)とエルザ・トリオレ(小説家)(1963年)
正面に座るエルザさんの、こちらを見据える姿と、エルザさんをサポートするかのように立っているルイさんに威厳を感じます。重厚さがいい。
〇ジャン・タンゲリー(彫刻家)(1959年)
顔が、煙で隠れてまったく見えないポートレイトを始めて見た(笑)!
〇チェスをするレイモン・サヴィニャック(ポスター作家)(1950年)
イラストの男性とチェスをするサヴィニャックさん。イラストの方がインパクト大(笑)
〇雪の中のダイビング(1968年)
この形は雪というより…(笑)
6.DATAR(国土整備庁)の任務によるシリーズ
めずらしく、カラー写真で撮られたパリの街角。すっかり近代化され、昔の面影はどこかに消えてしまったかのよう。エドワード・ホッパーの画から人を消してしまったのような(?)孤独感が漂う。
7.子供たち
人気の高いシリーズ。ひたすら可愛い!「増水した側溝(1934年)」は、本州でのドアノー展のポスターに使われたとか。水の流れに喜ぶ子供が微笑ましい☆
〇いかれた車(1944年)
車輪が外れ、すっかり使えなくなった車であそぶ子供たち。子供たちにとってはきっと、「秘密基地」のような存在。この車を走らせて、どこかドライブでもしているつもりなんだろう。車のてっぺんにいる男の子は、何故か車ではなく、馬車を想定している…?馬車から車へと変わる乗り物の歴史も写しこまれている。こちらも今回のベスト5に入る。てっぺんにいる男の子が、年をとってから、ドアノーのもとに訪れ、「人生で最高の経験」(うろ覚え)と言ったとか。
〇呼び鈴、パリ(1934年)
まさかのピンポンダッシュ!
8.変貌するパリ
直線的な構図が特徴的なシリーズ。たくさんの道路標識をひとつの作品の中に収めることによって、街の交通事情、頭の中の混乱までも(?)伺える「交通標識(1974年)」。近代的なビルの中に、パリの古い建物が埋没しているかのように見える「フランソワ・モルレの壁画、パリ(1971年)」、切り株が育ったら高層ビルになっているかのような「切り株、プラース・デ・フェット(1975年)」など、ユーモアと皮肉に満ちたシリーズ。
…ここまで読んでいただき、ありがとうございました☆
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by fresh-mango
| 2013-06-14 20:12
| 写真を楽しむ
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by fresh-mango
| 2013-06-14 18:24
| 写真を楽しむ
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後半37分に入れられたときは、テンションが落ちてしまいましたが、後半終了間際の本田選手のPK!
心臓バクバクでした~!!
PK決めたときは、もう大騒ぎでした(笑)
あの状況できれいに決めるってスゴイ(><)!
試合も全体的に、集中力を途切れさせるシーンがなくて、良かったと思います☆あれだけゴールに迫って決めきれなかったのは確かに残念でしたが、守備とかしっかりしていたように感じました☆
意外だったのは、遠藤選手の「ありがとぉ~!」発言(笑)キャラ崩壊(笑)?
ザックも、タオルをブンブン振り回して可愛かったです(笑)ある意味衝撃(笑)すごくホッとした笑顔でしたね~。
コンフェデ杯も応援します!!
心臓バクバクでした~!!
PK決めたときは、もう大騒ぎでした(笑)
あの状況できれいに決めるってスゴイ(><)!
試合も全体的に、集中力を途切れさせるシーンがなくて、良かったと思います☆あれだけゴールに迫って決めきれなかったのは確かに残念でしたが、守備とかしっかりしていたように感じました☆
意外だったのは、遠藤選手の「ありがとぉ~!」発言(笑)キャラ崩壊(笑)?
ザックも、タオルをブンブン振り回して可愛かったです(笑)ある意味衝撃(笑)すごくホッとした笑顔でしたね~。
コンフェデ杯も応援します!!
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by fresh-mango
| 2013-06-04 23:34
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余計なおせっかいかも知れないのですが、この本をぜひ読んでほしい人がいます。
私がこの本と初めて出合ったのは、10年くらい前。
水彩画がキレイで、「大人の絵本」といった感じ。
当時は何を言ってるのか、いまいちピンと来ていなかったけれど、落ち込んでどうしようもない時、救いになるなと思った箇所があります。
それは、飛べなくなったアジサシ(=主人公のリトルターン)が海岸を歩いていて思っていることで、
もし求める気持ちを自分の心から追い出してしまったら、その時は自分が求めるものを手にするのは、とんでもなく困難になるだろうと。
あと、友達になったゴースト・クラブ(ゆうれいガニ)が言ったことで、
「普通とか普通でないとかという見方にとらわれている限り、普通でないものは普通じゃないんだ」
「きみは飛ぶ能力を失ったんじゃない。ただどこかに置き忘れただけだ」
「(略)気づかなかったことに気づくことだよ」
それから、リトルターンが再び海岸を歩いてたら気づいたことで、
・蝶を見まもりながらぼくは考えた。この蝶は夜には昼間の星のようなものかもしれない、そこにあっても見えない存在なのだ、と。僕は黙ったまま、光の当たらない美しさとは何なんだろういう思いにふけった。光がなくても、それでも蝶は美しいのだろうか?
・ゴースト・クラブが言わんとしていたのはおそらく、ただ待って時間を無駄にすることと、待ちながらじっくり学ぶことの違いを発見せよ、ということではなかったのかと。
・影は、そこにはなくても存在するものを思い起こさせるのだ。
・鳥は、その羽や翼がどれほど価値があり素晴らしいかを知らなければ、本当に飛ぶことはできないのだ。高い空を飛ぶために、鳥は翼の下にあるすべての本質を見る必要がある。そうでないと、惑星の上をただ無目的に飛んでいるだけにすぎない。
ただ存在することの不思議さと偉大さを教えてくれる『リトルターン』。この本を訳した五木寛之氏は、同じくご自身が訳した『かもめのジョナサン』と比較して、「20世紀は高く飛ぼうとする時代だった。いまは逆に飛べなくなって呆然としている鳥たちの時代」とおっしゃっているのが印象に残りました。
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by fresh-mango
| 2013-05-30 23:10
| 旅行/さんぽを楽しむ
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