数年前、生でマルティン・シュタットフェルトさんの「平均律」を聞いたことがあります。終始目を瞑って、超高速で演奏されていた記憶があるのですが、第1巻の第2番ハ短調、第10番ホ短調(いずれもプレリュード)に感動しました。というか、この2曲が好きなのです。因みに、後者の第10番は、確か、映画「シェイム」の予告で流れてましたね~。
今回ご紹介するのは、シュタットフェルトさんではなく(笑)、リヒテルの「平均律」。宮殿で録られたみたいなので、結構響くのですが、とても優しい音色で始まる第1番から全曲通して、対位法の描き方が素晴らしいです。滑らかな1本の線のように弾いているようで、ちゃんと音楽の構造を押さえられているというか。でも、無機質な感じがなくバランスが良いというか。
バッハのピアノと言えば、私はピアノ協奏曲第5番第2楽章が一番好きかも。シンプルなのに深い…。
どこか悲しげでもあり、でも温かくもあり…。不思議な包容力のあるメロディーだと思います。人生の酸いも甘いも噛み分けたような音の響きに、う~んと唸ってしまいます…。
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by fresh-mango
| 2013-03-04 21:08
| 音楽を楽しむ
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