フォントのふしぎ
2017年 03月 07日
前回の記事でドイツのタグ(?)に触れたので、それに関連しておススメの本を紹介したいと思います♪
今回ご紹介するのは書体デザイナー小林章さんによる、『フォントのふしぎ』。
本の帯にある「ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?」はもちろんのこと、ヨーロッパの街で見かける文字はどんなフォントで表記されているのか、そして、合字など洋書を読むときにも必要となる知識も得られる本です。語り口調なのでスイスイ読めますよ。
フォントの本は、実際にデザインする人向けの本(テクニカルな本)が多く、それを生業としない人間には敷居が高いように感じていましたが、この本は実際に現場で撮った写真が豊富なため、「街歩き感覚」でフォントや欧文のことが学べます。
欧文の文字の美しさにはちゃんと根拠があることが分かりましたが、一番興味を引いたのは、最終章の「意外と知らない文字と記号の話」でした。
ただ「視覚的にカッコいい文字」があれば良いという話ではなく、国や時代が異なると、表記の仕方が変わるということ。
文字デザインについて普段意識しない分(文字が読みにくい形でデザインされていたら、本を読み進めることはできません)、文字の形だけではなく、表記についても深い知識がないと、フォントは成り立たないことを思い知らされましたし、表記の違いが分かると、その国や時代にも触れられるので、奥の深い世界なのだと感じました。
欧文をただ眺めるだけでは物足りないという方に、ぜひ読んでいただきたい1冊です!
by fresh-mango
| 2017-03-07 16:07
| アート・デザインを楽しむ
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